被爆70年、NPT再検討会議の年
非核・憲法9条の輝く
日本をつくりましょう!
石村和弘
(原水爆禁止東京協議会事務局長)
広島・長崎市長、国連事務総長を招きアピールを準備
被爆70年の2015年、世界の注目が日本に集中しています。この70年の節目の年に、国際政治が核兵器廃絶の具体的な展望を見出すために、日本の市民運動がどのような運動をするのか、8月の広島・長崎からどのような発信があるのか、注目されています。広島・長崎の両市長は、国連事務総長を招きアピールを準備しています。
被爆者にとっては、10 年後の被爆80 年はない。2015年を被爆者の核兵器廃絶の運動の全力を尽くしたいと決意しています。
(2013年10月、アンゲラ・ケイン国連軍縮上級担当に署名を手渡す左端・石村和弘、中央タオル姿アンゲ・ラケイン女史)
核兵器の非人道性会議に核保有国が初めて参加
2014年12 月、核兵器の非人道性会議には、アメリカ、イギリス、インド、パキスタンの核保有国が初めて参加しました。全体で160カ国が参加してオーストリア・ウィーンで開催しました。
オーストリア政府はまとめの報告で「核兵器が存在する限り核爆発の可能性は残る。核爆発は人体や環境、社会、経済に深く長期的なダメージを与え、人類の生存さえ脅かす」と強調しました。
この会議で日本の軍縮大使は、核爆発に対処能力がないというのは悲観的だ。防護服があれば(爆心地に)入れる」と述べました。この発言に他国政府代表と市民から「信じられない」との非難の声が上がりました。
NPT再検討会議に向け、1000人以上の要請代表団を
2015年4月27 日からは核不拡散条約(NPT)再検討会議が開催されます。ここに圧力をかけるために、千名を超える国連要請代表団が全国から参加します。アメリカなど一部の核保有国は自国の安全の保障が確保されるまでと核兵器を持ち続ける態度でNPTの会議に臨みます。この会議の進展にかかわらず、核兵器廃絶へとの世界の流れは、核保有国など動きを克服して前進します。
2014年原水爆禁止世界大会
被爆国の日本が、米国の核兵器使用を認めていることは、絶対に許されません
2014年7月1日、安倍内閣は、海外で「戦争する国」をつくる「集団的自衛権行使容認」の閣議決定をしました。これに先立つ、2013年12月17日、政府は国家安全保障戦略「わが国が取るべき国家安保上の戦略的アプローチとし、核兵器の脅威に対し、核抑止力を中心とする米国の拡大抑止は不可欠」と宣言し、アメリカの核兵器で安全をはかることが日本政府の根本方針です。日本と米国の同盟は「核軍事同盟」です。被爆国日本がアメリカの核兵器使用を認めていることが、世界の最大の矛盾です。
革新懇運動の前進で、非核・憲法9条の輝く日本を!
2015年は、「日本を戦争する国にするのか」、「非核・憲法9条の輝く日本にするのか」の激突の年です。
東京には、23区と三多摩24市町村の47自治体に地域原水協があり、38自治体が平和首長会議に加盟しています。草の根の反核平和の力があります。
非核・平和を掲げる革新懇運動の前進が、非核・憲法9条の輝く日本の政府をつくります、その時がきました。
日本の政治の革新は、核兵器のない公正な世界をつくることに大きな貢献をします。