2015年12月17日木曜日

  がんばる東京の農業
  人と土と野菜はトライアングル
      小寺理一さん(東京農民連副会長)

 東京都清瀬市下清戸で農業を営む小寺理一さんを訪問しました。理一さんは現在84歳、奥さんと息子さん夫婦と4人の専業農家、パート2人を加え、1.5ヘクタールで野菜を中心に農業を営んでいます。
清瀬市の四分の一弱が農地
小寺さんの主たる作物は、ジャガイモ、サツマイモ、里芋、ニンジン、白菜、大根などで36品目をつくっている。カブ、水菜、ホウレン草などは連作を避けながら、1.5ヘクタールを2ないし3回転させ、延べ3ないし4ヘクタール分を耕作しています。作物は直売所で販売し、販売価格はほとんど1100円、市場より安く販売しています。
清瀬市の農家戸数は、250軒、うち専業農家は84軒です。売り上げ、200万円以下が圧倒的で1000万円を超える農家はわずかです。TPPが批准され清瀬にも安い農作物が販売されることになれば、農家はそれこそ収入がなくなり維持できなくなるでしょう。東京農民連はTPP導入反対の立場で頑張っています。
野菜の気持ちが分かるように
 安全、安心、新鮮、美味しい野菜作りをモットーにしており、馬糞、鶏糞、米ぬか、魚粉、ワラ、籾殻を発酵させた堆肥で土づくりをしている。1回は殺虫剤をまくが、減農薬でやっており、東京都の減農薬の認定農家となっている。
 農業の喜びは、種を蒔いて土がひび割れして芽が出てくるときの喜び、そしてなんと言っても収穫するときの喜びだ。根菜類、サツマイモを掘って、大きなイモが5つも6つも出てくれば一瞬で疲れが吹き飛ぶ。名人になるには平均的に沢山とれる方法をあみ出す必要がある。80過ぎて野菜の気持ちが分かるようになった。野菜が、こうしたらどうなんだと何となく分かるようになった。作物を終日見ていることだ。人と土と野菜は三角関係だ。人間が野菜を育てる土づくりして、野菜が人間の寿命が長くする。土づくりは健康管理と同じだ。今は年を取るのを忘れている。最近は楽しくなってきた。安く売るのは悲しいが、年金生活者などが安い野菜に喜ぶのを見るのは楽しみで慰めだ。
体験農園
 体験農園を始めて3年目。生徒は現在50人、目標は100人だ。年間41000円を負担してもらっている。種、肥料を提供し、一緒に畝をたて、種を蒔き、一緒に育てている。1213人の応援部隊のサポーターも、畑の作業に入り手伝っている。体験農園の月間ニュースも発行している。安全、安心、新鮮、おいしい畑づくりをモットーにしている。1129日に秋の収穫祭をやり、85人が参加、副市長も挨拶に来た。
都市農業はこのままでは滅ぶ
 一部宅地並み課税を払っているが、あとの農地は生産緑地で税金は低くなっている。生産緑地は30年間売ることが出来なくなっており、売却した場合はさかのぼって利子含めて宅地並み課税を
支払うことになる。また、現在の所有者が死んだ場合は宅地並み課税となる。相続は兄弟での均等分割が原則であり、骨肉の争いが起き、大きな農家ほど大変だ。莫大な相続税も大きな負担だ。市街化地域では農業を追い出す仕組みになっている。都市農民の切実な要求に押されて、都市農業基本法が制定されたが、つくっただけで良くなると思うのは幻想だ。魂を入れなければだめだ。このままでは都市農業は滅んでしまう。

2015年12月1日火曜日

12月1日都議会開会日

東京都知事 舛添要一 殿
福祉、医療、保健、教育、雇用、中小企業対策を充実し、憲法を尊重する都政運営を行ってください
都知事室に向かって、「福祉、医療、教育、雇用、中小企業対策を充実せよ!」とコールする都議会開会日行動参加者
沖縄の翁長知事のように住民の立場に立った都政運営を行え!と、開会の挨拶をする東京地評森田議長。右は東京社保協の相川さん。
オスプレイの特殊部隊は横田に来るなと訴える岸本東京平和委員会事務局長。右は尾崎共産党都議