2025年11月7日金曜日

11.3国会正門前 高市政権、退陣!憲法公布79年国会正門前集会

高市政権、今すぐ退陣! 憲法公布79年

11・3国会正門前集会に2300人    (2025年11月3日)

 11/3の「憲法集会」の様子を、調布の大本久美さんによる写真と、石川康子さんによる記録メモでお伝えします。 (戦争はいやだ調布市民の会「伝言板」編集部)

木枯らし一番と右翼の執拗な妨害の中、日本国憲法公布79年記念集会が2300人の参加で開かれました。調布からは23人が参加しました。

◆司会:菱山南帆子さん(憲法9条壊すな!実行委員会) シュプレヒコールからいきます。「高市政権今すぐ退!」「裏金議員は今すぐ辞職!」「改憲反対!」「戦争反対!」・・・

◆主催者挨拶:染裕之さん(戦争させない千人委員会) 参院選後3か月の政治空白の後、公明党の連立離脱、自民と維新の連立による高市内閣が成立。この危険な政権と私たちは正面から対峙していかなければならない。高市首相は所信演説で軍事費のGDP2%までの増額の今年度中の実現を表明、安保三文書の更なる改定を26年度に行うため作業に入っているという。戦後80年、私たちは平和を誓って新憲法と共に歩んできたが、今も世界では戦争による残虐行為が繰り返されている。原点をみつめ戦争のない世界を目指そう。    

<政党から>

ラサール・石井さん(社民・参) 議員になって80日目です。今社民党がご心配をおかけしています。なんとか党勢をつけようと福島みずほさんにもネタを提供していただいて漫談をやっています。社民党は絶滅危惧種であると。参院に2人だけ、衆院に1人いたやんばるくいな(沖縄選出の新垣さん)も飛んでいってしまった。自民党は「解党的出直し」といっていたが、麻生、萩生田など、国民が出て来られないように氷づけにした人たちが復活している。「解党」ではなく「解凍」だったんだ。自民党が強かったのは右から中道的な人まで居たからだが、今は岩盤保守層に従わされている。こうなると高市政権は短命に終わる可能性大だ。いいニュースもあります。一昨日福岡のある小学校で、模擬選挙をしたんです。先生が各党の政策を説明してから選挙をしたら、政権与党に社民党が選ばれた。正論はいつか勝ちます。


◆田村智子さん(共産・衆) 自民・維新の連立合意文書は驚くべき政策のオンパレード。
9条の改正、大軍拡の前倒し、選択的夫婦別姓の拒否、医療費4兆円削減等々。でもこの政権の足元は弱い。衆院選でも参院選でも大敗し、裏金問題への反省もないとして公明党も連立離脱、維新や国民民主を取り込んでも「自民党政治はNO」という国民の要求とは相容れない。熊本市の自衛隊駐屯地のある町へ行ってこのことを痛感した。米軍基地のある岩国市の市長さんとも話した。ちょうど高市さんがトランプ大統領と横須賀に行って、「日米同盟は世界一強い」と言っている日、長射程ミサイルが配備される町のみなさんの不安をいっぱい聴きました。岩国では「タッチアンドゴー」の訓練が約束違反で行われたことへの怒り、また行われるかもしれないという不安が大きい。日本政府はなぜ抗議しないのか。基地との共存を唱える岩国市長が、アメリカにも中国にも言うべきことは言うという日本共産党と共感したくなったと言われました。戦争だけはだめだ、平和で安心して暮らせる町であってほしい、このことを訴えぬいて、この危険な高市政権、短命に終わらせましょう!

◆阿部知子さん(立民・衆) 10年前この場で村山元首相が「集団的自衛権に踏み込むことは憲法の死を意味する」と演説された。でもこの頃枝野さんが「安保法制は合憲」と言い出している。今のところ「集団的自衛権の行使」に関わるような事態がないからというんですが、みなさんの声があってそう簡単にはそんなことはなりません。でも今沖縄では宮古にも石垣にも本島にも自衛隊のミサイル基地があって、それを米軍が使う。私たちはもう巻き込まれているんです。私は今日藤沢から来ました。藤沢には初代社会党政権を担った片山哲さんがいました。平和と民主主義、これが日本の政治の掲げる旗です。今日がまたその新たなスタートとなることをみなさんと共に誓って立憲民主党からのご挨拶とします。

◆プラカードアピール:「ジェンダー平等今すぐ実現」

◆伊波洋一さん(沖風・参・メッセージ) 沖縄の民意は踏みにじられている。南西諸島の軍事要塞化は民意の反対にもかかわらず進められてきた。9月の日米合同演習「レゾリュート・ドラゴン」に続き自衛隊総合訓練が沖縄県内の民間空港や港などを利用して行われた。県民は沖縄が再び戦場になるのではないかという不安を抱いている。戦場になるのは沖縄だけではない。全国300の自衛隊基地で施設の改修が行われている。長射程ミサイルのための弾薬庫の建設も全国で進む。日本は「戦争のできる国」から「戦場を引き受ける国」になろうとしている。自民・維新連立政権は極めて危険。企業団体献金廃止を先送りして議員定数削減を図っている。極めて好戦的右翼的政権を許してはならない。

<メイン スピーチ>


◆伊藤千尋さん(ジャーナリスト) 今朝ほど埼玉の憲法集会で話してきました。そのと
き学校の先生から「生徒から、よその国には軍隊があるのに日本は軍隊がなくても大丈夫かと訊かれたがどう答えればいいか」と質問された。答えは簡単です。クラスに暴れ者がいる時みなさんナイフをもって登校しますか。しないでしょう。みんなでその子を取り囲んで、暴力を振るうな、そういう学校を作っていこうとするでしょう。アメリカの学校では銃の乱射事件がよくあります。その時社会はどう反応したか。民主党は18歳までは銃の所持を禁止すべき、共和党は先生が学校に銃を持って行けばいいと言いました。日本はどうか。銃を持たないから平和なんです。憲法9条が国家として軍隊を持たないとしている。だから80年間戦争をしていないんです。9条を生かしましょう。どうすればいいか。9条を知らない人がいるから知らせよう。そのために「9条の碑」を作る運動が全国的に起きています。最初の碑は1985年那覇市にできた。沖縄が9条から見捨てられていることに抗議して那覇市長が作った。2015年(安保法制ができた年)から増えてきた。去年は15、今年だけで22作られる。その中にはあの歴史ある三井寺が作る碑もあります。全部で70、海外の3つ(カナリア諸島、トルコ、ジンバブエ)を入れると73になります。碑とは過去を刻むものでもありますが、「9条の碑」は未来に向けて、9条を見える形にするものです。世界に9条を広めてきましょう。

◆前田佳子さん(平和を求め軍拡を許さない女たちの会) (予定されていた和田静香さんのスピーチを代読)金曜日に「フェミニストで中高年シングル女性の私が初の女性首相を喜べないわけ」という記事を発表した。私は都内に一人住まいで生活は楽でない。日本の「男性稼ぎ主モデル」では、結婚が女性の唯一のセーフティネットで、単身者は社会保障から脱落してしまう。こういう女性の問題を女性の政治家に解決してもらいたいと思っていたが、連立の政策合意書をみると、労働政策はなく、逆に労働時間規制の緩和など、非正規雇用や格差が大きくなるばかりで、女性の権利は守られないという趣旨だったが、これがSNSで炎上、罵詈雑言が浴びせられた。ほとんど読まなかったが、目についた一つは「成長期にはみんなで助け合っていこうよということになるが、ピークを過ぎれば<弱者は消えろ>となるのがスジ。そのスタンスやめたほうがいいっすよ」というもので、これが今のマインドなんだと思った。苦しいとか助けてとか、言葉にしてはいけない。自己責任なんだから。安倍内閣で生活保護バッシングをしていた高市さんや片山さんのように、強さでおしまくっていく世の中では弱者は消えなければならないのだ。そういうのは「くずフェミ」と呼ばれる。でも憲法には「弱者は消えろ」とは書いていない。私は消えない。自分の尊厳を守りたいと思う。それが他者の尊厳を守ることにつながる。

<リレートーク>

◆古川敦子さん(ピースボート) ピースボートは今年「今こそ平和を!」と銘打って航海をした。日本の被爆者や世界中の戦争被害者が乗船して語り合った。「微力だけど無力ではない」という言葉は被爆体験を語り継いでいるくらもりさんの言葉。被爆者の伊藤さんは核兵器禁止条約が成立したときは涙が出たという。ウクライナからはロシア兵による性暴力被害者の2人の女性が参加。80年前の日本の従軍慰安婦の方と同じく性暴力によっても人間性は奪えないことを示してくれた。ピースボートは長年パレスチナ支援をしてきたが2023年以降は緊急支援として募金によりガザに野菜を届けている。受け取ったある男性は「これは単なる支援物資ではない。希望なんだ」と言っている。

◆平山貴盛さん(ジェノサイドに抗する防衛大学校卒業生の会) 高市首相はトランプ大統領をノーベル平和賞候補に推薦した。ガザ停戦を実現したからだというが冗談ではない。停戦協定後イスラエルによって少なくとも200人のパレスチナ人が殺されている。そして日本はその虐殺に手を貸している。政府はイスラエルから攻撃用ドローンをはじめ様々な武器を購入しているし、年金などの積み立て金を1兆円以上イスラエルの軍事企業に投資してい。日本国憲法前文には「われらは、平和を維持し、専制と隷属・・・を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において名誉ある地位を占めたいと思う」とある。虐殺に加担することが名誉ある地位なのか。パレスチナが自由になるまで誰一人自由ではない。パレスチナが平和になるまでは誰一人平和ではない!


◆大江京子さん(改憲問題対策法律家6団体) 今度の臨時国会「スパイ防止法」の成立
が企てられている。この法案は40年前自民党が出して潰されたものだ。維新、国民民主、参政党と組んで「欧米並み」のものを作ると言う。「秘密保護法」などによってほとんどできているのに、今改めて持ち出してくるのは①外国への通報に極刑を要求②情報を扱う人の調査③市民活動の禁止④日本版CIAの創設のためだ。参政党神谷党首は「極端な思想は排除すべき」と言っている。統一教会も動いている。

<行動提起>

◆石川さん(憲法共同センター) 2300人の参加で大成功。先週高市首相はトランプ大統領と横須賀へ行き原子力空母ジョージワシントンに乗って大はしゃぎ。ジャンプジャンプガッツポーズには見ていて恥ずかしかった。原子力空母の寄港を許しているのは日本だけ。高市政権の危険性を周知させて早く終わらせよう。

11月19日(水) 18:30~ 総がかり行動 衆議院議員会館前

11月20日(木) 18:00~ ウイメンズアクション 有楽町イトシア前

12月19日(金) 18:30~ 総がかり行動 衆議院議員会館前

シュプレヒコールで散会。

防衛大学校卒業生平山さんのスピーチは圧巻でした。


2025年10月19日 国会議員会館前 総がかり行動

 1019総がかり行動 国会議員会館前に700

新たな戦前にするな!大軍拡、スパイ防止法反対!

         1019日の総がかり行動は、国会議員会館前で午後2時開会。ここまで迫ってきた危機!をはねのけようと700人が参加。司会菱山南帆子さん。

◆主催者挨拶:小田川義和さん

危険な情勢、取り組み強めよう!

10年間この行動を続けていることで、国会の右傾化のもとでも明文改憲を防ぎ、戦争体制作りにブレーキをかけてきました。賞味期限切れの自民党に衆参両院で過半数割れの審判が下ったにもかかわらず、自民党の右傾化を後押しする勢力が主張を強め、立憲勢力をも引き込もうとする危険な情勢です。日本維新の会が政権協議に出した12項目は政治反動化の実施リストです。とりわけ臨時国会で議員定数の1割削減を実現することを連立の絶対条件としていることは、民主主義の破壊であり、断じて認めることはできません。緊急の課題に議員定数削減反対を位置付け、取り組みを広げましょう。

<政党かから>

◆吉良よし子さん(共産・参維新の公約、企業団体献金禁止はどこへ

公明党が政権離脱して、自民と維新連立。維新は議員定数の削減を連立の絶対条件。これは民意切り捨てを意味する。大阪では定数削減を強めた結果多くの選挙区が1人区となり、維新独裁に。さらに維新は比例区の削減を求めているが、これはまさにマイノリティの切り捨てだ。維新の公約だった企業団体献金禁止はどこへ。自民党は選挙で禊は済んだとしている。野党は消費税減税で共闘できるはず。医療費4兆円削減などとんでもない。暮らしを守るために大軍拡阻止、デマと差別を許さない。人を傷つける政治を許さない。

◆福島みずほさんメッセージ(社民・参) 反ファッシズム統一戦線をつくろう!

高市政権成立の見通しに怒りでいっぱいです。維新、N党、参政党とも協力して極右政権ができる。反ファシズム統一戦線を作ろう。1995年の村山総理大臣談話では、侵略戦争と植民地支配へのお詫びと平和への決意が述べられていた。村山談話を引き継いでいきましょう。

◆韓国からメッセージ(日韓和解と平和プラットホーム) 希望を失わず前進しよう

新政権誕生から100日余りだが、旧勢力排除は容易ではない。北との対話もうまくいっていない。さらに米韓日による対ロ・朝協調行動が強化され、軍事的緊張が高まっている。世界的にも多くの地域で民主主義が脅かされており、日本でも極右政権の成立が見込まれている。しかし歴史は民衆が

圧政と闘い、正義と平和をかちとってきたことを示している。希望を失わず前進しよう。

<市民から>

◆柚木康子さん(日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク)

女性差別撤廃条約批准から今日で40年だが、日本の男女の平等は、女性の53%が非正規雇用で賃金は正規雇用でも男性の77%。103万円の壁を178万円に引き上げろというが、178万円でも自立はできない。すべて、企業の裁量とされる。女性総理実現で女性の状況がさらに悪化することを恐れる。

◆京都「祝園(ほうその)弾薬庫反対集会」実行委員長の呉羽真弓共同代表(電話中継)

陸自・祝園(ほうその)分屯地(精華町、京田辺市)に長射程ミサイル保管のための大型弾薬庫14棟の新設が計画され、今月にも造成工事が始まろうとしています。「私たちは二度と戦争をしたくない! 平和でこそ文化は香りたつ!~

平和と文化を創る祝園・全国大集会~」が精華町のけいはんな記念公園で行われ、2700人が参加しています。

◆杉原浩司さん(経済安保法に異議ありキャンペーン)スパイ防止法に反対する者はスパイ

デマと差別と排外主義を煮詰めた戦争準備法であるスパイ防止法を悲願とする統一教会と勝共連合は、私たちに注目している。この法案は19856月国家秘密法案として提出され、審議未了廃案となったが、ゾンビのように復活してきた。すでに統一教会は批判的な弁護士2人をスパイとするチラシ

を発行している。23年にイギリスで成立した国家安全保障法と同じものを作ろうとしているが、これは例えばプーチンが政権に反対する者をスパイとするのと同様な内容で、スパイ防止法に反対する者はスパイだということにもなりかねない。世界のどこの国にもあると彼らは言うが世界になくて日本にあるのが憲法9条だ。10211230~衆議院第一

議員会館第6会議室で院内集会、221200~衆議院第一議員会館で市民と立憲野党の勉強会を行う(ネット中継あり)。11月中旬には鈴木エイトさんを招いて集会も計画している。本気になって取り組まないと危ない。

<行動提起>

◆菱山南帆子さん  私のところへは「菱山南帆子、スパイ防止法が通ったらお前は死刑だ」という脅しが来ている。闘いを広げ絶対に阻止しましょう

参加した大本久美さんによる写真と、石川康子さんによる記録メモでの行動の様子です。(伝言板編集部)戦争はいやだ調布市民の会「伝言板」1012号(20251020日付)から転載