2024年9月2日月曜日

 「足立たすけあい村」5001000人参加とその成果 

足立区労連議長 大滝慶司さん

 毎回500人から1000人が参加し、6回を数えた「足立たすけあい村」について、大滝さんにレポートして頂きました。

 

「足立たすけあい村」

 

 20231230日(土)、「足立たすけあい村」が竹の塚第5公園で開催され、食料配布に500人を超える方が来場されました。開始予定の1時間前には行列ができ、予定を早めて配布を開始。約400㎏のお米や餅、カップ麺やレトルト食品、大根・白菜・人参などの野菜、バナナ、お菓子や飲料、生理用品や洗剤等の日用品、衣類などが用意され、来場者に配られました。高齢の方や、子ども連れの女性が多く、外国人の方や車椅子で来られた方もいました。

 食料を受け取った方からは、「物価高で生活が大変、食料品の配布は本当にありがたい」「久しぶりに野菜たっぷりの鍋ができる」などの声が寄せられました。

 なんでも相談コーナーには、解雇などの労働問題や生活保護などの相談が11件寄せられました。

 「足立たすけあい村」は、コロナ禍で困窮した人たちへの支援と相談を行おうと「市民連合あだち」が呼びかけ、労働組合や弁護士、医療関係者、ボランティア団体などでつくる実行員会が主催しているもので、20201230日千住旭町公園で第1回を開催し、昨年1230日の竹の塚第5公園まで6回にわたり開催を重ねてきました。毎回、食料支援には5001000人の来場者、なんでも相談には1020件の相談があります。当日の運営には約100名のボランティアが協力しています。

配布物資は、協力いただいている農園からの野菜等の提供や団体・個人からのカンパで準備。なんでも相談は各団体から弁護士、社会保険労務士、区議会議員(立憲民主党、共産党れいわ新選組など)、労働組合役員、看護師、社会福祉士などの協力を得て実施しています。 

 

取り組みを通じての成果

 

1.生活困窮の実態と政治の責任を可視化  

 コロナ禍以降、生活困窮が町場の中に広がっています。食料配布に5001000人が並ぶ光景はその象徴です。来場者や通行人からは毎回、「この光景が岸田さんに見えているのかしら」「これは本当は役所の仕事ですよね」という声が聞かれます。見えにくくなっている貧困の実態と政治の責任を可視化させています。

2.くらしの実態から要求の政策化


 実行委員会に参加する社保協、くらしと営業を守る足立連絡会、足立春闘共闘などは来場者の声やなんでも相談の内容をまとめ、物価高騰のもとでの区民支援策や医療・介護・営業支援などの具体的な政策として足立区への予算要望等に反映させています。

3.助け合いのネットワーク 

 取り組みを重ねる中で、物資提供・カンパに協力してくれる方が増え、これまでつながりのなかったボランティアグループ、物資提供してくれる農園や企業からの協力が広がっています。行政との関係でも、福祉事務所や住区センターなどでのポスター掲示、チラシの配布、福祉関係部署との連携など、「足立たすけあい村」を通じた地域の助け合いのネットワークが広がってきています。

4.市民連合あだち、政党への市民の信頼向上

 市民の方からは「市民連合はこんな活動もやっているんですね」「野党も一緒にやっているんですね」という声が聞かれ、「市民連合あだち」の認知度と信頼感アップにつながっています。また、政党や各団体との信頼関係が深まってきたことも大きな成果です。

 

政治の転換めざして

 

「足立たすけあい村」が生活困窮者への直接支援を根付かせ、相談先のない区民にその場を提供してきただけでなく、区民運動にも多くの貴重な経験を生んできました。引き続き、「足立たすけあい村」の取り組みを強め、生活の苦しさの根源はどこなのかを明らかにし、市民と野党の共闘を広げ、くらしを守る政治への転換をめざして奮闘していく決意です。

2024年7月23日火曜日

 若者憲法集会 全国350超実行委結成

民青同盟東京都委員長 新田裕也

630日、若者憲法集会2024が開催されました。実行委員会が昨年呼びかけ、全国でとりくんできた「敵基地攻撃能力保有・大軍拡に反対する青年の草の根ネットワーク運動」を更に前進させていく集会になりました。第一回若者憲法集会が2014年に開催されてからまる10年、現在は全国各地の地域・職場・学園に350以上の若者憲法集会実行委員会が結成されています。

有楽町朝日ホールで行われたメイン企画には800人が集まり、小森陽一さんを講師に、「日本国憲法を活かす政治を若者の力で」と題して、岸田政権の危険な対米従属の実態、岸田政権と対決する国民的運動の大切さを学びました。


各地からの率直な交流 

小森さんの講演後には各地の青年からの取り組み報告。「昨年夏から宣伝を約30回継続してきた。昨年よりも、敵基地攻撃能力保有・大軍拡について『ニュースを見た』『不安に感じている』と危機感を持つ青年が増えていると感じる。地元の青年たちにとって、地元で青年が行動している様子が見えて、なにかしたいと思ったらすぐ一緒に行動できる運動体があることは希望だと思う」(徳島・ひょうたん島)、「今年の6月友人に誘われて運動に参加し始めた。自分の身近に平和への思いを持つ青年が暮らしていると考えたことはなかったが、そうした青年に出会えると嬉しく、心強い気持ちになる。草の根でもっと多くの青年とつながりともにたたかっていきたい」(北海道・南郷7丁目北)、「昨年3月に友人と2人で実行委員会を立ち上げ、今は10人に増やしている。目標に向けて学習会などの企画開催や昼休み宣伝、許可をもらっての授業前宣伝などにとりくんできて、ほんの少しキャンパスの空気が変わった。こうした運動が全国各地に広がれば、全国の空気も変わっていくと思う」(首都圏の大学)といった発言がありました。

閉会あいさつでは、「若者憲法集会2025」の開催が発表され、「集会を力によりいっそう、各地域・職場・学園の運動をひと回りもふた回りも広げ、大きな高揚のなかで集会を迎えましょう」と呼びかけられました。 

デモに沢山の反応 


集会後のデモでは1200人の参加者で東京・銀座を行進。プラカードを掲げながら、サウンドカーから流れる軽快なリズムにのせて「物価高から生活守れ」「軍事費ではなく教育に回せ」「返さなくていい奨学金を」と声をあげると、手を振って応援してくれる方や、ガッツポーズをして連帯を示してくれる方などがたくさんいて、とても活気のあるデモになりました。

参加者からは、「戦時中は、このままだと日本ヤバいと思っていた人が絶対いたと思うけど止まらなかった。声を上げる人が周りにいないとヤバいことがどんどん進んでいく。そういう意味で運動が大事だと思った」「日頃、自分達の実行委員会で行動しているだけでは時に心細くなり、マイノリティ派として無視されるだけなのではないかと思うこともあるが、全国にこれだけ同じような願いを持った青年たちが存在し、また同じような熱量をもって活動されているのだと知れて、大いに励まされる気持ちになった。間違っていることを間違っていると伝える声を途絶えさせたくない。叫び続けたい。負けたくない」「たくさんの若い人が集まっていてすごく楽しかった。デモで歩いているとき何百キロでも歩ける気がした」などの感想が寄せられました。

来年の集会に向け、東京の草の根で敵基地攻撃能力保有・大軍拡に反対する青年のつながりを大きくし、世論を広げていきたいと思います。