今度は区議会を変えよう!
江田徹 中野区革新懇事務局長
変わりはじめた中野区政
昨年6月の中野区長選挙で、日本共産党、立憲民主党、生活者ネットなどを与党とする酒井直人区長が誕生しました。
新区長は「区民の声・中野」(以下「区民の声」)との協定に基づいて、前区政が強引に進めてきた区立保育園の全園民営化や児童館・幼稚園の全廃計画の見直しを行っています。
区民と利用者の声を無視して平和の森公園や哲学堂公園を改造する計画が進んでいましたが、これも見直すことを公表しました。文化財的・歴史的価値の高い「旧中野刑務所正門」が、取り壊しから一転して現地保存されることになり、保存運動を続けてきた関係者から喜びの声があがっています。
意見交換会やタウンミティングを毎月2回実施して区民の声を区政に活かす、予算の編成過程を公表して区民に見えるようにするなどの努力もされています。
中野区民はいま「区民の声が活きる区政を取り戻した」という確かな手応えを実感しています。
区政を支える力をつけよう
新しい区長を誕生させたからには、「区民の会」にはそれを支える責任が生じます。そのためには区民が区政に強くなることが必要です。元我孫子市長の福嶋浩彦さんと東京自治問題研究所の安達智則さんを講師に迎えて、地方自治と財政問題の学習会を開きました。
昨年12月には「区民の声」の全員集会を開きました。100人30団体が参加し、住民参加の区政が進みはじめたことを確認するとともに、来年4月の区議選で区長の与党議員を増やし、「今度は区議会を変えよう」と確認しあいました。会場には参加団体の活動内容を書いた模造紙が会場の壁いっぱいに貼り出され、代表がそれぞれ1分で活動を紹介しました。
区政が変わりはじめたことを伝える壁新聞を作成、現在3号を貼り出しています。号を重ねるごとに枚数が増えて、現在400枚が区内に貼られています。
中野区議会は、与党が日本共産党6人、立憲民主党6人、無所属3人の合計15人。野党が自民党12人、公明党9人、都民ファースト3人、無所属2人の合計26人です。(定数42人で1人欠員)
前区政を推進してきた自民・公明は、多数を頼みに新区長の提案に激しく抵抗しています。いま最大の焦点は、平和の森公園の改造計画です。公園の再整備は2年間に渡るもので、予算はすでに可決されています。公園の1期工事は完了し、大量の樹木が伐採されて多目的運動広場が造られました。2期工事で草地広場に300mトラックと100mコースを造る計画でしたが、新区長は住民のねばり強い運動に応えて2期工事を中止し、計画の変更を公表しました。
この計画変更を実現するには、工事契約を変更する議案を議会で可決することが必要になります。
自民・公明は、契約変更議案を否決すれば区議会議員選挙で区民の厳しい批判を浴びるのは必定なので、それは避けたい。そこで区長から議案そのものを出させないという戦術をとっています。変更内容の是非にはいっさい触れないで、議会が議決したものを変更する手続き問題に絞って執拗に理事者を攻撃し、今なおさまざまな妨害を続けています。
与党議員を増やす運動
「区民の声」は、与党議員を増やすために、日本共産党、立憲民主党、生活者ネット及び無所属候補と政策協定を結び、「『区民の声』が推薦する候補」として広く区民に知らせ、可能な限り応援をすることにしています。
与党の議員や新人候補者が行う区政報告会などに、代表や事務局長が積極的に参加、動画で区政の変化を報告し、当該議員の活躍を紹介して支援を呼びかけています。
さらに、事務局長が新人候補と2期目に挑戦する議員に対してインタビューを行い、動画にして発信しています。事務局長の話し方、聞き方が上手なこともあって、この企画はとても好評です。
「区民の声」の会員は200人を超え、SNSでの情報発信が積極的に行われています。(「区民の声・中野」で検索するといろんな情報が見られます)