石村 和弘;東京原水協事務局長
今年の原水爆禁止世界大会には国連代表をはじめ各国政府代表を含む25カ国の海外代表88名など7800名が集い、東京からは712名が参加しました。
今回は、2つの特徴がありました。一つは3月11日の東日本大震災・大津波そして福島第一原発事故・放射能汚染が広がる中での世界大会と言うことです。1955年の第1回世界大会以来、私たちの運動は核兵器廃絶及び被爆者援護連帯を掲げて運動し「被爆者を再びつくらせてはならない」と世界に訴えてきましたが、この被爆国日本で原発事故が起きてしまいました。
世界大会では福島県の代表や海外代表の大多数が「福島原発事故」について語りました。そして、「放射線によって苦しむ人びとをこれ以上生みださないとこと。原発からの撤退と自然エネルギーへの転換を求め、国民的な共同と連帯を発展させましょう」と呼びかけました。
もう一つの特徴は、潘基文国連事務総長が世界大会に代理としてセルジオ・ドァルテ氏を派遣しメッセージを寄こしたことです。そこには「みなさんが集めた一筆一筆の署名、発表されたひとつひとつの声明、集会でのひとつひとつの発言や集会そのものを通じて、みなさんは、世界で最も残虐な大量破壊兵器(核兵器)をなくすという、発展しつつある歴史的プロセスへ人々の参加を促しています」とありました。正に国連のトップに立つ人が日本の運動と共に核兵器廃絶への道を歩もうとの意思を示したことです。
10月2日から「核兵器全面禁止のアピール」署名及び自治体首長賛同書を持って国連に東京代表3名を含め日本原水協代表団は出発します。署名を代表団に託して下さい。